人材派遣に登録する面接で適性検査はなぜ受ける?

適性検査であなたを客観的に把握し、最適な仕事紹介に生かすためです


人材派遣会社の登録面接にある適性検査は、その結果によりあなたに合った仕事を紹介するため受けるものです。客観的なデータをもとに担当者はあなたの適性に沿った仕事紹介を行うので、より働きやすく続けやすい職場と出会うチャンスがあります。

担当者は基準にもとづいてあなたにぴったりの職場選びをしますが、適性検査を使って若手担当者とベテラン担当者の差が影響しないようにするのも目的です。人材派遣会社の登録時には性格検査・能力テストが一般的ですが、特定の業務によっては実技テストや身体検査を行って、仕事を行うに適しているかを見ます。

適性検査の結果が仕事紹介に影響するからと、うその回答をしても判定に出るため、正直に答えましょう。

適性検査はあなたの特徴を確かめ、合った仕事を紹介することが目的です

人材派遣会社で仕事の紹介を受けるには登録が必要で、その際プロフィールの記入などとあわせて、適性検査を受けるケースがあります。適性検査の結果で登録をお断りすることはまずありませんが、なぜ受けていただくのか、会社側の目的を紹介します。

受ける目的がわかると、適性検査は面倒と感じる方でも前向きに取り組めるかもしれません

<適性検査を行う目的>
・あなたに合う仕事を紹介するため
適性検査を登録時に行うと、面接だけではわかりにくい、あなたの良さがデータでわかります。その適性にもとづいてあなたに合った仕事を紹介し、気持ち良く長く働けることをめざします。

働きやすさは同じ職場へ勤め続けることにつながり、あなただけでなく派遣先企業のメリットにもなるでしょう。また、登録会の面接や担当者の勘と経験だけでは、あなたの仕事に対する向き・不向きを判断しきれません。

あなたと職場のミスマッチを最小限にするためにも、担当者による面談と適性検査をあわせて行い、両面からあなたの働きやすく希望に近い仕事を提案します。

・あなたが知らない本当に合う仕事を見つけるため
自分に合う仕事は何かわからない人もおり、退職経験があってもどこが合わずやめたのかわからない場合もあります。また同じ業界や職種で働こうとするとうまくいかないかもしれません。

あなたの希望する業界・職種以外に最適な職場があるかどうかは、適性検査を行ってあなたの特徴がわかると見つかりやすくなります。より快適に働ける場所に出会う可能性を広げるためにも、適性検査を行うのです。

・担当者の仕事紹介の精度差を減らすため
人材派遣会社の担当者は基準に沿った仕事紹介をしますが、若手とベテランでは経験による差が出てしまうかもしれません。登録した方々すべてへの仕事紹介の精度に差が出ないよう、適性検査の客観的なデータも使い、最適な仕事を紹介します。

<適性検査を行うメリット>
あなたに合う職場かどうかは、ただ業務を遂行するスキルの有無だけではなく、ストレス耐性や社会性、特定の職業に向いているかなどを総合して見極めます。そのため、仕事内容は合うもののそのほかで合わない部分があるなどを避ける役に立ちます。

以前と同じ業界・職種の仕事でも、職場の雰囲気が違えば働きやすさが変わるでしょう。あなたの適性に合った環境の職場を紹介し、快適に長く働ける職場を実現する役に立ちます。

担当者はあなたと派遣予定先との相性を判断するときにも、適性検査の情報を参考にします。仕事が長続きしないと感じた方も、適性検査の結果をもとに仕事紹介を受ければ、働きやすい職場と出会えるかもしれません。

適性検査の種類は多数あり、希望職種により実施内容はさまざまです


人材派遣会社へ登録するときの適性検査は、その人の性格を判断するものや能力をはかるものなどさまざまです。一般的な適性検査から、業種により行われる可能性のある検査まで紹介します。

・性格検査
性格検査は新卒採用の試験でも行うテストで、一度は受けた経験のある人が多いでしょう。質問形式は、「周りの目は気になるか?」などの質問に対して、はいまたはいいえの2択、または、あてはまる・ややあてはまる・ややあてはまらない・あてはまらないの4択から答えます。

段階的な設問に対して回答することであなたの性格を診断し、内閉性や積極性の強さなどあらゆる面での特徴をデータ化します。例えば棒グラフを使って検査結果を表示するものでは、あなたの強みや苦手がひとめでわかるでしょう。

性格検査は面接官の主観で性格の良し悪しを判断する検査ではなく、ある程度あなたの行動の仕方を確かめるテストです。あなたがどのような性格の持ち主で、困難に直面したときどう行動するかや仕事への意欲などを調べることが目的です。

・能力テスト
性格検査とともに行うケースが多い能力テストは、あなたの持つスキルがどれくらいかをはかります。派遣先企業が求める学力や能力があるかを確かめるテストで、出題されるのは簡単な四則演算・漢字の読み書き・時事問題などです。

ほかにはパソコンのタイピング速度やスキルをチェックするものもあり、特定の業務を行う職場の場合は指定の業務をスムーズにこなせるかを確かめます。

・実技テスト
職種ごとに実際の業務に近い作業内容を取り組み、正確性やスピードなどをはかるものが実技テストです。例えば工場での軽作業の仕事では「一定時間に何個のネジをつけられるか?」、倉庫での検品作業では「同じ数字に○をつけ続けられるか?」などがあります。

またコールセンターの業務は実際に電話応対をして、どのくらいのスキルがあるかを確かめるなどです。以前と同じ職種で仕事紹介を希望する場合、有利になる場合があります。

・身体的検査
派遣されたあとで身体的な理由により業務ができないとわかると、あなたが働きづらさを感じてしまいます。その状況を避けるため、業界・職種によっては身体的な検査を行い、問題なく業務を遂行できるか判断する場合があります。

例を挙げると、握力や視力の測定、色別検査などです。

<適性検査の種類は多い>
適性検査を提供する会社はいくつもあり、その中から派遣会社がどれを採用するかたいてい公表していません。人材派遣会社は性格検査と能力検査は登録時に行うケースが多く、一般的な内容に取り組みます。

あなたに合った業種・職場で働くためにも、適性検査は正しく受けましょう

あなたの希望する職場よりも、実は働きやすくて続けやすい職場が適性検査で見つかる可能性があります。就職活動を自分だけで行うと限りがありますが、人材派遣会社で適性検査にもとづいた仕事紹介を受けると、幅が広がります。

あなたが思いもよらなかったところに、実はぴったりの職場があるかもしれません。新たな職場との出会いのためにも、人材派遣会社の登録時に受ける適性検査の注意点を知り、正直に回答しましょう。

・性格検査ではうそをつかない
適性検査の結果を参考に、あなたに合う仕事を紹介するというと、希望の仕事につけそうな回答をわざと選択するかもしれません。しかし適性検査でうそをついても、回答内容の信頼度の高さまで判定されるため、うその回答は本当のあなたが伝わりづらくなります。

結果を見て人材派遣会社への登録を断ることはないので、ありのままのあなたで正直に答えてください。

・性格検査はあいまいな回答をできるだけ避ける
はいといいえの2択設問ははっきり答えが分かれますが、4択の場合あいまいな回答を選びがちな人もいます。言い切ることが難しい、どちらかよくわからないと思うとつい控えめな答えを選択しますが、あなたの性格の把握も難しくなります。

そのためできれば4択の回答は、あてはまるまたはあてはまらないを選んでください。

・事前に適性検査を試してみる
適性検査で正直に答えたにもかかわらず、回答に矛盾が出る場合、自分自身がわからない可能性があります。実際はこう行動するけれど、自分自身ではそうとらえていない場合です。

適性検査がうまくできるか心配な場合、事前に練習問題を解いて慣れるか自己分析をして自分の傾向を知る方法があります。自己分析は希望の業界や職場を見直すきっかけにもなるため、行って損はないはずです。

・適性検査の準備方法
対策を取ってから適性検査を受けたいときは、就活用の問題集を使ってみましょう。用意した1冊をくり返し取り組んで、苦手分野をなくすと検査に対する心配や緊張が軽くなります。

問題数の多い適性検査は初見の場合、すべて解ききれないかもしれません。前もって取り組んだ経験があれば時間配分ができ、スムーズな回答につながります。

時間を意識しながら解き切る練習を重ねるとペースがわかるため、落ち着いて本番の回答ができます。

(まとめ)人材派遣に登録する面接で適性検査はなぜ受ける?

1.適性検査であなたを客観的に把握し、最適な仕事紹介に生かすためです
適性検査の結果にもとづき、あなたにぴったりの職場を紹介します。今までよりも合う職場を紹介するためにも、性格検査や能力テストなどは正直に答えましょう。

適性検査の受け方が心配なときは、練習しておく方法もあります。

2.適性検査はあなたの特徴を確かめ、合った仕事を紹介することが目的です
適性検査を行う目的は、あなたが希望の仕事に合うか・本当に合う仕事はどれか・担当者の仕事紹介スキルの差を減らすことです。適性検査を受けるメリットは、ただスキルだけで派遣せずその他のあなたの適正に合った仕事の紹介を期待できることです。

3.適性検査の種類は多数あり、希望職種により実施内容はさまざまです
適性検査は性格検査・能力テスト、特定の業務希望の場合は実技テスト・身体検査などがあります。人材派遣会社に紹介して欲しい仕事により、受ける適性検査が変わります。

ただし、登録時には性格検査と能力テストを実施する場合が多いです。

4.あなたに合った業種・職場で働くためにも、適性検査は正しく受けましょう
適性検査を受ける場合はうその回答をせず、できるだけあいまいな回答を避けましょう。正直にはっきりした回答をした方が、あなたに合う最適な職場と出会うチャンスが生まれます。

適性検査を受けた経験がなく不安なときは、事前に練習する方法もあります。

著者紹介

著者情報プロフィール:佐々木 良和
派遣会社コンサルタント。延べ約1,000人の転職のアドバイスを行い、転職に関わってきた。モットーは「転職者の決断に悔いをさせない」。その豊富な経験を基に多くの人が悩む面接時の悩みに答えるコンテンツを発信中。

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