人材派遣の面接で友人関係を聞かれたら?

面接で友人関係を聞く目的は価値観のチェックだと意識し、人数だけで終わらないようにしましょう


人材派遣の面接で友人関係の質問があった場合、面接官はあなたの人間関係に対する価値観や人柄を見る目的で尋ねています。なぜなら友人はプライベートに関する事柄で、ありのままのあなたを知れる部分だからです。

友人関係の質問をされて困らないために、面接に備えて友人から見たあなたの印象などを聞き、まとめておきましょう。友人からの言葉の中には、あなた自身が思う自分の印象と異なる部分があるかもしれません。

ギャップから自分の知らない長所や短所をチェックして、友人関係の質問はもちろん、その他の回答にも生かしてください。友人と連絡がつかない、今すぐ話を聞けないなどの場合は、想像をするか家族や近くにいる知り合いに聞いて参考にする方法もあります。

友人関係の質問は、人数やどう思われているか?を聞くものが多く、回答例を参考に面接官の意図に沿った答えを用意しましょう。

友人関係の質問をして、あなたの人間性や価値観を知ろうとします

人材派遣の面接で、直接仕事に関係がないであろう友人関係の質問をされることがあります。友人関係はあなたが人とどのように交流するのかが現れ、自社に合う人物かを見極める材料になります。

面接官が質問する3つの理由を知って、企業が求めるポイントを押さえた答えを用意しましょう。

【面接で友人関係を尋ねる理由】
・人間性を見たい
類は友を呼ぶということわざがありますが、趣味や考え方などの似た人と友達になるケースが多く、あなたの友人を知るとあなたの人間性が浮き彫りになります。あなたの友人との付き合い方はそのまま会社で働く姿になる可能性があり、面接官は自社の考え方やスタッフに合うかを見極めています。

・ありのままを知りたい
職種に対する志望動機・スキル・経歴についての質問は、しっかりと回答を準備しかしこまって答えるでしょう。それに人材派遣の面接では、事前にあなたのスキルや経歴は企業に伝わっており、あなたを選んだ決め手にもなっています。

一方友人関係の話では肩の力が抜けて、リラックスして答えやすいはずです。面接のために作ったあなたではなく、ありのままの姿を見るために、面接官は友人に関する質問をする可能性があります。

プライベートな部分を聞かれると素の自分が出やすいですが、企業側にありのままの自分を知り受け入れてもらえると、派遣後も働きやすくなります。

・人間関係に対する価値観を知りたい
友人と知り合った関係や友人にとってあなたはどんな存在か知ることで、あなたの人間関係に対する価値観をチェックします。仕事ではあらゆる立場や考え方の人とかかわり仕事を進める必要があるため、良い関係を維持しながら進められる人かを確かめます。

・友達の人数を知りたいわけではない
あなたの交友関係の広さを聞いているわけではないため、友人の人数をあげて話す必要はありません。したがって友達は100人いるなど、大げさな言い方も控えましょう。

もし友人の人数についての質問があっても、質問の意図はあなたの交流の仕方や価値観を見ることです。ほどほどの人数を答えつつ、意図に合った答え方を心がけましょう。

【友人に関する質問例】
・友人は何人ですか?
・友人からどう思われていますか?
・どんな人だと言われますか?
・友人の前ではどんな風に振る舞いますか?
などがあり、どの質問もあなたの人柄や価値観、人間関係のつくり方を見る目的があります。

友人から見たあなたの印象は実際に友人に聞いておく必要があり、面接対策として事前に話を聞いてまとめましょう。

面接で友人関係の質問で困らないために、他己分析や自己分析もおすすめです


友人関係の質問は、あなたから見た友人との関係と、友人から見たあなたの印象などに分かれます。あなた視点で面接官に友人を紹介する質問なら事前に自分で考えてまとめられますが、友人視点でのあなたについては聞かなければ分かりません。

日頃からあなたに対してかけられる言葉を思い出して印象を予想しつつ、実際に面接対策をしたいからと言って協力を仰ぎましょう。もし面接の日が迫っていて直接会って話を聞く時間がなければ、電話やSNSなどで教えてもらう方法もあります。

中には、「友人からあなたはどう思われていると思いますか?」という質問もあるため、どうしても友人に話を聞けないときは、どんな印象を持っているかを想像しまとめましょう。

【他己分析の仕方】
どう思っているか突然聞かれても、すぐに友人が答えられない可能性があります。友人から見たあなたの長所・短所・特徴的なところ・性格のタイプ・印象的なエピソードなど、項目をあげて聞いてみましょう。

友人からの言葉を参考に、あなた自身が思うあなたの印象と照らし合わせると、大なり小なりのギャップがあるかもしれません。自分では気づかない強みや短所がわかると、あなた自身を知ることにもつながるので、友人関係の質問だけでなくほかの回答の参考にもなります。

【自己分析の仕方】
友人からの言葉をもとに、自分自身の印象を照らし合わせるには、自分を知っている必要があります。そのための自己分析は、これまでのあなたの歴史を一覧表にして書き、価値観を知るためにマインドマップを書く方法があります。

すると、あなたが普段から大切にしていることや目標などがわかり、周りからの評価と照らし合わせてあなたらしさをわかりやすくまとめられるでしょう。

【志望動機につなげる】
人材派遣の場合は職種に対する意欲を話せば良く、友人からのプラスの印象があなたが職種に合っている根拠になるようまとめます。たとえば事務職を希望の場合は、コツコツと物事をこなせる・計画を立ててそのとおり進むよう管理できるなどのエピソードがおすすめです。

営業職の場合は、誰とでも楽しく話せる・笑顔が明るくて素敵などのエピソードがあると良いでしょう。

【嘘をつかない】
もし長い付き合いの友人がいないとしても、第三者から見たあなたを聞く方法はあります。あくまであなたに対する客観的な意見を面接官は知りたいので、どうしても友達に聞くことが難しければ、家族やまだ付き合いの浅い知人へ聞いてみましょう。

友人関係の質問ごとにOK回答例とNG回答例を知り、適切な答えを用意しましょう

人材派遣の面接で出やすい友人関係の質問をあげ、それぞれのOK回答例とNG回答例を紹介します。あなたの考えた答えが適当なものか、チェックする参考にしてください。

これから考えをまとめるときは、回答例を見ると答え方の雰囲気が分かるでしょう。

【友人は何人いますか?】
・OK例
「親しい友人は4人います。大学時代のサークルがきっかけで親しくなりました。

今でも連絡を取り合って、悩みがあれば相談し合い、近況報告をしてお互いの刺激になっています」

・NG例
「1人です」「友人はいません」
→友人の範囲を狭めすぎるとごく少数になりやすく、面接官はコミュニケーションのうまく取れない人と感じることがあります。人数だけを言わず、どんなつながりでどんな付き合いを友人としているかまで答えましょう。

友人の定義を話したことのある人まで広げると、人数は増えるはずです。

【友人からどんな人だと思われていますか?】
・OK例
「友人から、辛いときに話を聞いて欲しくなると言われたことがあります。親しい友人から悩みごとを相談されることが何度かあり、そんなときは一緒に飲み明かしたこともありました。

私も友人に対しては同じ思いがあり、お互いに精神的な支えになっていると思います」

・NG例
「おもしろいやつだと言われます。飲み会になると必ず盛り上げ役です」

→言い回しを変えればOK例になると期待できる回答です。いつも周りを楽しませようと周囲をよく見ている、よく気がつきその場にいる人全員が楽しくなれるよう配慮できる、などと言いかえましょう。

【友人の前ではどんな振る舞いをしますか?】
・OK例
「親しい友人の前では辛いことや苦しいことも、素直に話せます。話を聞いて共感し励ましてくれるだけでなく、どうすればよくなるかまで一緒に考えてくれる人たちだからです。

仕事などに対する考え方も素直に話し、意見交換をすることもあります。建設的な意見を求める友人ばかりなので、足りないところを指摘し合っています」

・NG例
「仕事で言えないことも友人には素直に話せます。グチを聞いてもらいながら飲むこともあります」

→たとえ本当であってもありのままに伝えてしまうと、面接官の印象が悪くなる可能性があります。友人の前では辛いことも話せてしまう、私の話を聞きながら、本当の気持ちを引き出そうとしてくれて最終的に前向きになれるなど、友人といると前向きになれることをアピールしましょう。

(まとめ)人材派遣の面接で友人関係を聞かれたら?

1.面接で友人関係を聞く目的は価値観のチェックだと意識し、人数だけで終わらないようにしましょう
友人関係を面接で聞かれたときは、面接官の意図を理解して答えるようにします。事前に友人へあなたの長所短所などを聞き、自分が気づかない強みや短所を把握すると、回答する際役立つでしょう。

回答例を参考にしてください。

2.友人関係の質問をして、あなたの人間性や価値観を知ろうとします
面接で友人関係を尋ねる理由は、あなたの人間関係に対する価値観やありのままの姿を知りたいからです。ただ友人の人数を伝えるだけでなく、質問の意図に沿った答え方を心がけましょう。

3.面接で友人関係の質問で困らないために、他己分析や自己分析もおすすめです
友人関係の質問が出て困らないために、事前に友人へあなたの印象や長所短所などを聞きましょう。自己分析の結果と照らし合わせるとギャップがあり、自分では知らない強みや短所がわかります。

友人に聞けなかったとしても家族などに聞いて、嘘はつかないようにしてください。

4.友人関係の質問ごとにOK回答例とNG回答例を知り、適切な答えを用意しましょう
人材派遣の面接で友人関係を尋ねられたときに備えて、回答例を見てまとめましょう。できあがった回答がNG回答になっていないかのチェックもおすすめです。

あなたの友人関係から仕事での人間関係を見ていると意識して答えます。

著者紹介

著者情報プロフィール:佐々木 良和
派遣会社コンサルタント。延べ約1,000人の転職のアドバイスを行い、転職に関わってきた。モットーは「転職者の決断に悔いをさせない」。その豊富な経験を基に多くの人が悩む面接時の悩みに答えるコンテンツを発信中。

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